
痩せてるよねー!と言われて「本当はもっと体重を増やしたいんだけどね…」なんて言うと「何なの、この人?」なんて思われて、相談するのも難しかったりしますよね。
痩せすぎ、ガリガリ、細すぎ、という言葉は、言っている本人は褒めてくれている気持ちなのかもしれないけれど、”言われるたびに、けっこう傷ついている”ということはありますよね。
痩せすぎは体力も持ちませんし、いろいろな弊害を抱えてしまうこともあります。
例えば、女性が子供を産むために必要な機能の一つの、あるべき”生理”が、20代30代なのに閉経してしまったり、無月経、不順になってしまったり、生理はきているのに、無排卵になってしまったりすることもある、なんていうことは聞いたことがありませんか?
そんな怖い話を聞けば、余計に「もっと健康的に太りたい…」と考えてしまいますよね。
痩せすぎが原因で生理が来ない症状があるのかを調べてみたいと思います。
痩せすぎが原因で生理不順・無月経・閉経?

確実に起こる事として知っていただきたいのは、過度なダイエットで性腺刺激ホルモンの分泌を阻害してしまうことです。
女性の体は、性腺刺激ホルモンがきちんと分泌されることで、月経を誘発する仕組みが備わっています。
性腺刺激ホルモンが分泌されず生理不順
食事をしない、ストイックなトレーニングのし過ぎなど、行き過ぎたダイエットをしてしまうと、性腺刺激ホルモンが分泌されず生理不順にもつながっていくのです。
目安として標準体重の85%以下で生理に異常をきたすレベルと考えられてます。
そのほかにも月経に異常をきたしてしまう要素として体脂肪率が20%以下が基準です。
体脂肪率20%の女性というのは、もしかするとかなりふっくらしてしまうのでは?!と思うかもしれませんが、男性ではなく女性だからこそ、実はそれほどでもないのです。
街で見かける「太ってないけれど痩せすぎてもいないな」って感じの女性に多いのが、このくらいの体脂肪率でもあるのです。
このまま生理不順が続くと…?

生理不順には2つのパターンがあります。
- ”頻発月経”と呼ばれる「24日以下の周期で生理がくる」という場合
- ”稀発月経”と呼ばれる「39日以上の周期で生理がくる」という場合
私も経験したことがあるのですが、生理が頻繁に来るようになると、月に二度も当たり前のように起こります。
1カ月のほとんどを貧血状態(特に出血量が多いわけではないのに)で過ごすことになって、日常的な生活でもかなりの苦痛を強いられることになります。
逆に生理周期が遅い、ということは、思い当たるフシが少しでもあれば毎回ドキドキしたりして、ストレスを抱えてしまうことにもなるのでイヤですよね。
また、女性は生まれながらに保有している卵子の数が決まっていますので、頻発月経になるとその分短期間で多くの卵子を排出することになり、最悪、若いのに閉経、無排卵での月経(妊娠できない)なんていうことにもなるのです。
これから妊活を考えているご家庭にとっては、とても困ってしまう結果になりますから、早いうちに婦人科を受診するのが良いようです。
もし婦人科を受診するなら…

婦人科を受診する場合、ちょっと面倒ではありますが”基礎体温表”を作成して持っていく、そして、心配な出血がどのくらいの頻度で起こっているのか、また月経の周期がわかるようにまとめておくと診察時にスムーズです。
基礎体温表を作成しておくことで、起こっている月経が本当に月経できちんと排卵も行われているのかどうか、判断がある程度つくのだそうですよ。
不安を少しでも早く解消するためには、このような対策がおすすめです。
生理周期をもとに戻すために自分でできることとは?

生理の周期を元に戻すということは、何か対策をしてもすぐに正常になるものではないので、ちょっと長い目でみて対策を講じていく必要があります。
”早く何とかしたいのになぁ…”とか、そんな気長なこと言ってられない!!と思ってしまうかもしれませんが、元の健康な状態を取り戻すために少しだけ我慢して継続してみてくださいね。
病院を受診して適切な治療を受けながら、自宅で始められることとして、基本的なことですが”食事を見直す”ことです。
人間の体というのは食べ物でいかようにも変わり、ご自身ではヘルシーな食事をとれている、と思っていたのに、きちんと見てもらうと、太れる要素がなかったり、極端に脂肪、炭水化物などが無い状態になってたりします。
健康的に太るため、ひいては健康な女性として生活していくためには、ある程度の良質な油も必要ですし、炭水化物も必要なのです。
タンパク質、適度な糖質、適度な塩分を摂取しながら、ビタミンやミネラルなどもバランスよく摂取できるような食事に切り替えていきましょう。
痩せすぎて”若くても”更年期障害になってしまうことも?!

生理の問題だけではないのです。
女性の体って本当に繊細でいろいろな機能があるからこそ正常に機能するように、複雑に作られているんだな…と、あらためて感じたことをご紹介します。
更年期障害というとどんなイメージがありますか?
なんとなく「50代60代の閉経した、もしくは閉経しそうな女性に起こる症状」として記憶されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが実は今、若い世代の女性でも更年期障害に悩まされている女性も多いのだそうです。
例えば30代なのに更年期障害になった…なんて、自分でも認めたくはないですし、人に相談することも気持ち的にできなかったりしますよね。
ですが、本当にそうした症状に、実際に悩まされている女性はいるのです。
どうして痩せすぎると、更年期障害になるの?

痩せすぎてしまうと、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」という物質が分泌されなくなったり量が少なくなってしまったりします。
このことで、更年期障害を引き起こしてしまうことがあるようです。
また、エストロゲンとは別に「プロゲステロン」という女性ホルモンもあります。
BMIが18%を下回ってしまうと、この「プロゲステロン」という物質が分泌されなくなり、無月経になったり、若年性更年期障害、早期閉経だけではなく不妊になってしまうこともあります。
この分泌バランスを正常に戻すためには、まず、体重を適正体重まで引き上げてあげるだけでよいので、考えるべきは”どうやって健康的に太れるか”ということになってくるのです。
また、「なんだか最近イライラすることが多くなったな」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
実はエストロゲンの分泌レベルが下がっていると、少しの事でも強くストレスを感じてしまう精神状態になってしまうということもわかってきて、無駄なイライラで余計に疲れてしまいます。
更年期障害を予防!身近なエストロゲンを含む食品は?

コンビニが便利な存在ですが、忙しい方でも気軽に買い物できるコンビニでも、エストロゲンを含む食品を購入することができます。
”牛乳”がおすすめで、特に妊娠後期の牛から絞った牛乳には、その時期ではない牛から絞った牛乳の33倍ものエストロゲンが含まれているのだそうですよ!
牛乳だけではなく、牛乳から作られたチーズやバターといった乳製品にも、エストロゲンは含まれていますので、日常的に積極的に摂取してみるのも良いのかもしれませんね。
また、動物性ではなく植物性のエストロゲンとしては有名なイソフラボンがありますが、言わずと知れた、豆類を摂取することで体に摂り入れることができます。